4つ目の曜変天目の可能性のある茶碗
太陽光下における曜変天目の模様の輝きをテストしました。
静嘉堂文庫や藤田美術館などの国宝の曜変天目は光が当たらないところでは模様はほとんど見えません。
これは曜変天目の特徴の一つです。
当サイトの茶碗がこの特徴に一致するのか検証をしました。
目次
太陽の当たらないところでは黒い
11月下旬の午後2時ごろの晴天の太陽光かに茶碗を持ち出し写真の撮影をしました。
11月ということもあり、低い角度の太陽に照らされることになります。
写真のようにまずは地面に水平に置き、ほとんど直接光が当たらない状態で撮っております。
茶碗の周りはとても明るく、とても明るい環境で撮影していることがわかると多います。
この角度では模様はほとんど見えず、茶碗は真っ黒です。
上から発色の強い顔料を塗り模様を描く様な茶碗は暗いところでも色が認識できるほど明るく発色しますが、この茶碗はそうではありません。
太陽光に直接当てると模様が浮かび上がる
同じ時間に茶碗を太陽光の方に傾けて撮影をしました。
写真のようにとても強い光が当たることで茶碗の模様が浮かび上がり、青い斑紋は色づき輝きます。
写真の下部の影になっている箇所は模様が出ておりません。
これは静嘉堂文庫の曜変天目との共通点であり、曜変天目の特徴の一つです。
もう一枚、光を直接当てて正面から撮影しました。
こちらも綺麗に斑紋が浮かび上がり、模様の配列まではっきりと解ります。
室内でも光の加減によるテストを実行
以前展示をした際の少し明るい天井照明のみで模様が見える様子がこちらになります。
このように肉眼で見た時には模様はぼんやりしか見えず、その様子はほとんど確認ができません。
一見、真っ黒の茶碗です。
次に天井照明に加えて、手持ちのLEDライトを茶碗から高さ15cmくらいの位置から照らし、同じ角度から撮影をしました。
このように模様がくっきりと青く浮かび上がりました。
黒い部分も多少は明るくなっているものの、変に白くなることなく黒を保っており、模様だけがはっきりと浮かび上がります。
とても幻想的な現象です。
この茶碗の強い光により模様が浮かび上がるという曜変天目の最大の特徴をもった茶碗です。